こんにちは、半年前に勤めていた都内の料亭を退職し、いまは料理のオンラインサロンの運営や、都内を中心の出張調理をお仕事として活動しています。ぼりです。
個人の活動を始めてから半年、ようやく普通に生きていける程度には収入を得ることができてきております。
先日、自分の1日を50円で売ることで大忙し、「ホームレス小谷」さんのファンクラブ、「小谷家族」のオフ会をぼくの住んでいるシェアハウス「ハイパーリバ邸」にて主催代行させて頂きました。
それで、オフ会開催費用である、料理の会費をあくまで原価分だけの「500円」という価格で設定させて頂いたんです。
ぼくが現在メインの仕事として行っている出張調理では1人前6000円、もしくは1時間1500円にて出張しているので、仕込み時間やらなんやらを考えたらめちゃくちゃな大赤字でした。
そしてこれまでも、料亭を退職してから半年間、「豚の角煮投げ銭パーティー」や「出張まかない」など様々な「金にならないこと」を続けてきました。
ただし全く自己犠牲に生きているつもりはありませんし、現在ちゃんと生きていける分の収入を確保できるようになりました。
ぼくの全ての行動が、現在「えんとつ町のプペルをネット上で(のみ)無料公開」の件で絶賛炎上中の、キングコング西野亮廣さんから感銘を受けているものです。
ここについてのぼくの考えや、実際に起きてきたことを書きたいと思います。
認知してもらわないと何もはじまらない
ぼくの住んでいる「ハイパーリバ邸」は昨年の7月に、クラウドファンディングにて多くの方から支援を頂き設立することができました。
ぼくを含めた7人のメンバーで開始したクラウドファンディングですが、当時まだ料亭にお勤めをしていたぼくは、それまで一個人として誰かに何かのサービスを行うといった経験は皆無。
苦し紛れに料理に関していくつかのリターンを用意しましたが、当然ながらあまり人気はありませんでした。
それもそのはずです。ぼくが何者なのかなんて全く知ってもらえていない、そんな状態でいきなり「このぼくがサービス致しまっせ!!」って言ったって誰も反応なんてしてくれないからです。
ぼくのことを知らなければ、当然料理も食べたことはないのだから。
そこからぼくは個人の活動をはじめるにあたり、まず「知ってもらう為の活動」をはじめました。
実際に行った活動はこんな感じです。
- 出張まかない(材料を用意しない出張調理)
- レシピブログにて料理情報を公開→ぼり飯.com
- 自分の料理を「ぼり飯」って書いてSNSに投稿する
ここには基本的に全くもって利益は発生していませんでしたが、とにかく自分の料理を知ってもらう為。そして信用してもらう為の活動です。
この対価を無視した活動をはじめたときとこんな声を投げられました。
- 価格を設定しないなんてプロじゃない
- 料理人が自分の料理レシピを公開するなんてどうかしてる
言いたいことはわからなくもありません。
ただしぼくは価格は確かに落としたけど「自分の仕事」を安売りしているつもりはありませんでした。
これがただの自己満足の為であれば、わざわざ自分の料理を時間をかけてわかりやすくネットにレシピとして公開する必要なんて全くありません。
じゃあなんでこんなことを半年間も続けてきたのか。
そこにはちゃんと、無名のぼくが「まず知ってもらえる」という大きな対価があったからです。
無償提供で得た結果
ぼくは1月の出張調理のメイン料理であった「豚の角煮塩麹仕立て」のレシピを完全に公開しています。
料理中の写真も丁寧につけてあるので、レシピに書いてある通りに作れば、ほぼほぼ同じ味の豚の角煮を作ることができます。
「じゃあわざわざ高いお金払ってぼりを出張調理で呼ぶ必要はないね」ということに当然なりますが、この豚の角煮を作るにはいくつかの難点があります。
- 時間がかかり過ぎる
- めんどくさい
- そもそも料理をしない人は写真だけ見ることになる
ぼくは基本的にこの「豚の塩角煮」を自宅で仕込むレベルの料理好きの方はお客さんになるとは考えていませんでした。
塩角煮は料理好きじゃないと作る気にならないレベルのめんどくささなんです。
そしてネット上に無料公開し、色んな人に見て頂いた「ぼりの塩角煮」は大失敗をしかけたぼくのことを助けてくれました。
角煮が人を呼んだ
ぼくは昨年末に「ぺーたーず」という3人組のクラウドファンディングに協力参加しました。
このお三方がものすごく好きで、クラウドファンディングを始める前から超応援していたんです。
そしてこの企画。
内容としては、「ぼくが軽い軽食を出すぺーたーずの新年会を開催します」って感じ。
ところがどっこい、数日経って見直してみたのですが、このイベントの集客が超滞っていたのです。
これには本当に焦りました。超応援するつもりだったのに何か足を引っ張っている感じになってたので。
その時に必死の思いで書いたブログが結果を産みます。
この時、「ぼくがサービスで角煮を出すので、みなさんどうかきてくださいっ!!」ってお願いしたんですけど、この記事を公開したその日のうちに「ぼり×ぺーたーずの新年会」のリターンは売り切れちゃったんです。
「めちゃくちゃ本気でお願いした」という一番大切な面も踏まえた上で、コメントの多くは単純に「角煮に釣られました」「どうしようか悩んでいたところを角煮に押し切られました」とのこと。
なんでレシピを公開している角煮がこんなに集客できたのか。
人間が行動を起こす動機は「確認作業」だからです。
人はイメージのできないことには行動を起こさない
*写真に全く意味はありません
ここから感銘を受けたキングコング西野さんの著書、「魔法のコンパス」からの引用になります。
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人が時間やお金を割いてその場に足を運ぶ動機は、いつだって「確認作業」で、つまりネタバレしているモノにしか反応していない。
人は未体験のものに出会えた瞬間に感動するけど、そのくせ、未体験のものには、あまりお金や時間を割こうとはしない。
時間やお金を割いて、その場に足を運ぶ動機は、いつだって「確認作業」で、つまりネタバレしているモノにしか反応していない。
たとえば、イタリア旅行に行って、グルグルと観光地を巡っている時に、「ここからタクシーで5分のところに、レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」が展示されていますよ」という情報が入ったら、絵画にはさほど興味がなくても、「ま、とりあえず観に行く?」とタクシーに乗り込んじゃう。
小学生の頃に「最後の晩餐」がクソほどの画素数で教科書に載っていて、一度、自分の頭の中にインプットしていたから、その行動が生まれたわけで、「ここからタクシーで5分のところに、どんな絵かは分からないけれど、レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた絵があるらしい」では、よっぽどの絵画好きでない限り反応しない
。
「魔法のコンパス」より引用
これをぼくの仕事である「料理」で考えると、実際に食べてもらうことや、多くの人の目に触れておくことがすごく大切ということ。
だからぼくはレシピブログには自分の持っている情報をケチらずに詰め込むし、料理を食べてもらう機会があれば色んなところで構わず料理した。
どんな形であれまず、「認知してもらっていること」というのはめちゃくちゃ重要です。
仮にどんなにいいサービスがあったとしても、それがどんな商品、サービスで自分がそれを利用することがイメージできなければ人は行動しない。
このことを踏まえた上で「認知してもらう為」に発信もサービスも続けてきました。それはこの記事を書いている今も変わりません。
現在の活動でできてきた地盤
こうした活動を続けてきたことで、ぼくは現在なんとか生きていけるくらいの収入を得始めることができるようになってきました。
ふとしたときにぼくのことが頭の片隅に残っている方からお仕事の声をかけて頂けたり、ぼくのレシピを料理ブログ「ぼり飯.com」で公開していることで、現在オンラインでの料理サロン「らくっきんぐ」の運営をできるようになりました。
全てが想像できていた結果ではありません。ただ、積み立てて来たものがすこしずつ形になってきてくれていることは実感しています。
今、何か新しいことをはじめたときにも最初に見てくれる、応援してくださる方は、圧倒的に一度実際に関わった方が多いから。
まとめ
ぼくは会った人に信用していただける人間であるという自信があるし、自分のサービスにも「後悔」させないという自信を持って活動しています。
なので、「信用に足ると思える自分」のサービスの幅をどうやったら広げられるのかを考えた。
そしてまずは徹底的に「ぼくを知って、信用して頂くこと」に時間と体力を費やしてきました。
半年間の間に知って頂いた多くの方に仕事をいただき、本当にありがたいことに今こうして生きられるようになってきています。
既になにか大きな看板を手にしているわけでもない一個人がサービスをはじめるとき、「知ってもらう為、信用してもらう為」の発信がどれだけ大切かを改めて体感して結果に表れた半年間でした。
もし何か自分の活動をはじめようと迷っている方は、ブログじゃなくてもかまいません(ブログだと色々なメリットがありますが) 。
でも少なくともまずは口に出して、その行動をちゃんと発信すること。そして知ってもらうこと。
SNSが当たり前の時代なので手段はいっぱいあります。ひとつの生き方として「発信すること」はすごく大切。
新しいことをはじめようとすると周りの目がすごく気になるけど、まず行動を始めた時点で9割の「何もしていない人」より一歩前に出ることができます。
そんな方にとって「知ってもらう為」に発信をしてきたぼくの半年間が何かの参考になれば幸いです。
と、いうことで最終的にゴリゴリの営業になります。ぼくは文中にも書いた通り、オンラインでの料理サロンを運営しています。
月額980円で、ぼくを含めた3人の料理人に常に質問をできる状態であり、料理名を打ち込んでもらえれば自動で返信するLINEなどのサービスもついています。
もしよかったらぜひぜひご登録くださいませ。当然ながら後悔させないサービスとして自信を持っています。
さらにさらにぼくと直接メッセージのやりとりができるLINE@なんかもやってます。
なにかぼくに話したいことがある方なんかはぜひぜひこちらに登録して頂けたらと思います。
こっちは2月中のみの特典もついております。
来月からどんどんリアルでの活動の幅も全国に広げていくので、今後ともこの「ぼりログ」や実際の場を通してぼくの活動を見守って頂けたら嬉しく思います!
以上、ぼりでした!!
キンコン西野さんのオススメ著書
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