板前として東京都内で勤めていた料亭を勢いで退職してから2年。
昨年の4月に単身で石川県の能登地方(穴水町)に移住し、ぼろっぼろの空き家を改修して、ぼりちゅに邸というクソふざけた名前のシェアハウスをはじめました。
最初はゴミ屋敷のような状態だった状態から、1日1日自分たちの手で生活を組み立てていって、ようやく1年が経とうとしています。
1年前、能登に単身で乗り込んできたときと同じくらいの肌寒さを感じて、ぼりちゅに邸にいっぱい人がいるのを見て、米津玄師が流れてるのを聞いて、もうすぐ1年が経つってことと、また今年もこの居場所を続けられるんだなぁって思って死ぬほどエモい気持ちになってる。 pic.twitter.com/ugiDO5FeUp
— ぼりさん@Gojoおじさん (@borilog) 2019年2月23日
手探りのまま運営をはじめた1年目の8月、第1期となるいなフリを開催しました。
そして第1期の開催から8ヶ月、ちょうどぼりちゅに邸オープンから1年となる4月に再び田舎フリーランス養成講座を開催させて頂くことになりました。
今回、ぼく自身が田舎フリーランス養成講座in能登(以下:いなフリ)の運営統括をさせて頂くにあたってのスタンス、参加を検討している方へのメッセージ、そして共に戦う講師に向けて、伝えたいことを書き記します。
(いなフリの講座内容とかについてはHPを見ればわかるので省きます)
もくじ
フリーランスなんて、働き方のひとつでしかない。
もちろん「田舎フリーランス養成講座」なので、フリーランスとして活動していくために必要な知識や技術を学びます。
でも、1ヶ月の先に持って帰ってほしいのは小手先のノウハウではなく、今後の人生のための”選択肢”です。
ぼく自身、料亭(といっても会社なので)におつとめしてたとき、「会社員」しか生きていく手段がなかったことによって目の前で苦しんでいた先輩を見て、
「まずは一度、個人の力で生きていける分のお金を稼げるようになろう」
「その上でもう一度、ひとつの選択肢として会社員を選ぶかどうかを考えよう」
そう思って、半ば勢いのままフリーの出張料理人として独立しました。
そして、なんやかんやでどうにか会社員時代以上のお給料を稼げるようになりました。
(説明雑ですんません)
勢いでフリーランスになって借金100万になった2年間と最大売上を記録した1月
この経験を経たからこそ言えるようになったのですが、フリーランスって、数ある”働き方”の選択肢のひとつに過ぎません。
偉そうに聞こえたかもしれませんが、これは自分が実際に本気でフリーランスという働き方を学んだから言えるようになったことです。
で、自分に合った”働き方”を探すとき、会社員だけでなくフリーランスという選択肢があるのかどうか。この選択肢が自分の中にあることがめちゃくちゃ重要だな思ったんです。
”選べない”ということは、行き止まりにぶちあたってしまうということ。
つまり、目の前にある環境から逃げ出せなくなってしまうということ。
人は、失敗したときではなく、逃げ道や心の拠り所の”選択肢”を失ったときに潰れてしまうものだと思っています。
だからこそ、自分の人生に選択肢を得るために、いなフリでは会社勤め以外の”選択肢”があることを実体験ベースで学んでほしいなって。
それが、”いなフリ”の1ヶ月を通して学ぶことだと思っています。
1ヶ月。本気で同期と、そして自らと向き合ってほしい。
フリーランスって入社式とかがない分、同期がいないんですよね。
ぼくには、フリーランスになったとき独立したてのメンバーでシェアハウスを立ち上げたので、同じような境遇で頑張っている仲間がいました。
このシェアハウスのメンバーがいたから負けじとがんばれたし、一人だったらきっと簡単に心が折れてしまっていたと思います。
そして、今でもその繋がりは大切な大切な心の拠り所となっています。
同じ時期、同じ感覚、同じ目線で語り合える仲間がいるということは本当に心の拠り所になる。(もちろん、ひとりひとりが本気で仲間の成長を願い、本気で向き合えばの話だけど)
また、人と向き合うということは、自分と向き合うということ。
いなフリが開催される能登会場の周辺は、それはもうとてもとても限界集落です。
集落の中でお金を使える場所は自販機ひとつしかないし、最寄りのコンビニまでは山を2つ越えなければいけません(片道車で15分)
集落にあるのは、海と山と神社だけ。
雑音や誘惑がないので、強制的に自分と向き合う1ヶ月になると思います。
だからこそ、自分はどんなことが好きで、得意で、実現していきたいのか、どんな人生を過ごしていきたいのか。
純粋な自分自身の我欲を追求してほしい。
1ヶ月という期間は、終わってみれば長かったようで短くて。
でも、毎日本気で取り組んでいれば短いようでとても長くて。
そんな1ヶ月を通して、そして1ヶ月の先に、自分の人生をどう送っていきたいのかを本気で考える期間にしてほしいと思っています。
【4月】第2期 田舎フリーランス養成講座in能登(のとフリ)開催によせて
冒頭にも書いたとおり、ぼくは”田舎フリーランス養成講座”とはいえ「フリーランスという働き方は最高だ!」なんて微塵も思っていません。
でも、今の生き方にもうひとつ、選択肢を増やせるものだと思っています。
もし今、なにか自分の中に満たされないものが、挑戦したいことが、自分を変えたいという想いがあれば、ぜひ本気でぶつかってきてください。
あなたの本気度に対して100%。
いや、それ以上の熱量でぼくたち講師も本気でぶつかります。
4月田舎フリーランス養成講座2期への参加、待ってます。
追伸:一緒に1ヶ月間講師をするみんなへ
なつか、のんちゃん、ぽかべ。
いなフリの講師とメンター、めちゃ大変だと思う。
もちろんみんなそれぞれの仕事があるから自分の仕事も終わらせなきゃいけない。
でも、“こなす”ようなスタンスでやるなら、いなフリの講師をやる価値はないと思ってる。
だから、熱が入り過ぎるくらいでいい、たまに感情的になっちゃうくらいでいい。
熱量は言葉ではなく態度で伝わるものだから、斜に構えず、まずは俺らが本気で受講生とぶつかろう。
4月、共に本気でがんばれることを楽しみにしています。
でも、結局俺は毎日飲んだくれてるし、見ててイラっとすることもあるかもしれないけど、1ヶ月間よろしくおなしゃす。
ちゅに