2日前、田舎フリーランス養成講座3期が修了して、この週末で受講生も講師も一旦ぼりちゅに邸を離れた。
いま、誰もいなくなったぼりちゅに邸で、ひとりでこのブログを書いている。
台風、とりあえずなにもなくてよかったし、受講生もみんな一旦送り出して本当にいなフリが終わった感あります。
受講生も講師陣も、本当におつかれさまでした。#いなフリ#ぼりちゅに邸 pic.twitter.com/CcHSnKzcIn— ぼりさん (@borilog) October 13, 2019
ぼりちゅに邸には、いなフリとか年末年始で人がたくさん集まってくれるタイミングでないと帰ってこれていない。
だから、ぼくの他に誰もいないぼりちゅに邸にいるのは、立ち上げ当初のDIYをしていたとき以来。
移住してきた当初よりずっと環境が整ってきて(いまだにぼっとん便所ではあるのだけど)、関わってくれる人も増えたぼりちゅに邸。
運営から1年と半年が経ってからの、今回の田舎フリーランス養成講座で最後の挨拶で喋った言葉に全てが宿っていたような気がするので、自分の心の整理と言語化のために書き記しておきます。
*個人的な話なので、田舎フリーランス養成講座(いなフリ)がなんなのかとかそーゆー説明はすっ飛ばします
最後の挨拶でいなフリ受講生と講師に伝えたこと
ぼくは、いなフリでの最後の挨拶は事前に用意しないようにしていて。
うまく喋れるかはわからないけれど、そのときに一番言いたいと思ったことを伝えるようにしている。
(ので、言葉足らずでなに言ってたかわかんなかったらごめんなさい笑)
改めて、修了パーティーの最後に受講生と講師のみんなに言ったこと(言いたかったこと)を文字に起こします。
修了パーティーでの最後の挨拶
*
事業計画発表後の修了挨拶で、いなフリ統括としてみんなにお伝えしたいことはもう全てお伝えしたから、いまは一個人のぼりとしてお伝えしたいことを話させてもらいます。
まず最初に、講師陣に。
1ヶ月間ほんとうにありがとうございました。
いま講師としてここにいる4人全員がぼりちゅに邸の卒業生で、これはぼりちゅに邸の裏テーマとして立ち上げ当時から目標に掲げてた「卒業生と一緒に仕事する」って夢が叶ったはじめての機会でした。
生活を通して価値観を共有した人と一緒に仕事をしたいと思ってたからこその目標だったんだけど、実現してみたらやっぱり最高でした。
最高のチームで仕事できた感あります。
みんなそれぞれ個人で活動して自立している中で、またこうして帰ってきてくれて本当にありがとう。
これからもよろしくね。
次に、受講生のみんなに。
まずやっぱり、1ヶ月間ほんとうにありがとうございました。
なにより、1人も欠けることなく全員がこのきっつい1ヶ月を乗り切ってくれて本当によかったと思ってる。
で、その上で「来てよかった」って言ってもらえるのは本当に嬉しい。
でも、そう思えるのはもちろんぼりちゅに邸や俺のおかげではなくて、あくまで一人ひとりが自分と向き合ってがんばったからだと思う。
さっき、けいじゅ(受講生)が「ぼりさんの提案のおかげで〜」的なことを言ってくれてたのはすごい嬉しかったんだけど、あくまでそれを形にして実現したのはけいじゅの努力。
ここにいる受講生全員が今回のいなフリで得られた結果は、環境を利用して自己実現にむかって頑張ったから得られた結果だから、それはひとりひとりの努力の成果です。
だから、全員胸を張って帰ってほしい。
で、ここからは俺個人の話。
実は今回のいなフリでは俺はあんまり「俺がひっぱらなきゃ!」って思わないようにしてたの。
いなフリ初日の挨拶で言ってたと思うんだけど、俺は自分の役割をゴールキーパーだと思ってて。
みんなが全力で取り組めるように、後ろからサポートする役割。
みんなを引っ張るんじゃなくて、講師も受講生も安心して全力で攻められるようにする役割。
だから、ほんでぃー(受講生)に「てか、統括って大変なんすか?笑」って聞かれたのはそれで良かったのかなって思った。まぁまぁ腹立ったけど笑
俺、見ての通りだと思うのだけど、もともと自己顕示欲の塊のような人間で。
ブログの名前は「ぼりちゅにてぃ」だし、このシェアハウスの名前は「ぼりちゅに邸」だし、ステッカーとかTシャツとかのグッズ作ってくばったりするくらいだし。
だけど、最近は少し意識が変わってきてて。
いなフリに関してだと、講師陣はみんなまじで優秀で、そもそもキャパの小さい俺が受講生全体のことを完全にサポートできるわけなんてなくて。
いなフリの他だと、株式会社リバ邸の役員とかもさせてもらってるけど、ほんとにもう自分の”できる範囲”なんて完全に越えちゃってるんよね。
ただのイチ”フリーランス”でやってたときは全矢印を自分に向けて、自分のできることで価値を最大化させることをがんばってたんだけど、こうして人と一緒になにかを実現しようと思ったら、俺個人でできることなんてまじで少なかったんよね。
俺、もともと「我欲」って言葉が口癖で、まずは自分の率直な欲求を明確にして、全ての矢印を自分に向けて純粋な我欲に突き進むことが全てだと思ってたの。
ただ、我欲ってのは自分のことだけ考えるとかそんな単純な話じゃなくて、例えば「人の笑顔が見たい」って我欲があるなら、全力で人を笑顔にすることが自分の我欲を満たす行為だと思ってる。
いまでもその感覚は変わってないんだけど、最近は我欲を満たすために選ぶべき役割もあるんじゃないかなって。
自分の「あれやりたい」「これやりたい」はもちろんめちゃめちゃ重要で。
でも、自分の実現したい我欲がひとりじゃ達成できないときは、人に力を借りて自分の役割を全うすることで達成できる我欲もあるんじゃないかなって。
いなフリとかはまさにそうだと思う。
で、今回実際にちゃんと頼ったり、自分ができるとか思わずに、講師と受講生の後ろでサポートできるように頑張ってたんだけど、結果として良かったんじゃないかなって思ってる。
前提として、いなフリ期間中に何度も言ってたみたいに、俺は人のきっかけに関わりたい。そんで、人の記憶に残りたい。
だからリバ邸もいなフリもやってる。
でも、記憶に残るのはもしかしたら”ぼり”ではなく、ぼりちゅに邸で過ごした記憶だったり、いなフリ同期との関係性の中で生まれるきっかけでもいいのかもしれない。
思い返してみれば俺が板前になろうと思ったのは、地元でBBQを開催していたときに「後ろから楽しそうにしているみんなをみる」って経験が楽しかったからだったなって。
自分がつくったその場所で、一人ひとりが「良かったな」って思ってもらえたらそれで良くて、それが”ぼりのおかげ”でなくても良いのかもしれない。
そんな感じで、また自分の価値観をちょっと深堀りできたような気がした1ヶ月でした。
改めて、みんなのおかげでこの濃い1ヶ月が成り立ちました。
講師のみんなも受講生のみんなも、田舎フリーランス養成講座をぼりちゅに邸で過ごしてくれてありがとうございました。
*
これが、修了パーティーの最後にあの場にいてくれたみんなにお伝えした(お伝えしたかった)ことです。
たぶん、だいぶ言葉足らずでした。ほんとごめんなさい笑
ぼりちゅに邸でつくりたかったもの
2018年の4月(1年半前)に単身で石川県能登地方の限界集落に移住して立ち上げたぼりちゅに邸。
人の記憶に残りたい。
きっかけに関わりたい。
この純粋な我欲はいまも変わってないんだけど、ぼく個人ではじめたぼりちゅに邸は、いまはもう当然ぼくだけで成り立っているわけではなくて。
その上でぼくの我欲を満たすためにできること・すべきことは、ここで過ごす人が全力で攻められるように後ろでどっしり構えて見守ることなのかなって思う。
現代版”精神と時の部屋”をコンセプトに掲げるぼりちゅに邸は、この場所で過ごす一人ひとりの意識で成り立っていて、住む人によって形も捉え方も変わる。
そして今回、この場所で過ごしていた講師と受講生が自分の我欲に真剣に向き合うことでこの1ヶ月が成り立った。
ぼくがぼりちゅに邸でつくりたかったものは、もうたぶんここで過ごしてくれた人の中に完成している。
そうだったら嬉しいし、そう思ってもらえるような機会を生めるかもしれないこの場所や機会を、できる限り続けていきたい。
…。
勢いでぶわーって書いてきたんですけど、なんかうまくまとまったかわかんないので最後に無理やりオチをつけます。
今日は #いなフリ 最終日。
無事晴れたので改めて集合写真を撮りました。#居候男子能登 pic.twitter.com/V8Z4Dd1tK5
— 木津 歩|居候男子 (@ayumukizu) October 11, 2019
ここまで読んでくれてあざました。
ちゅに