こんにちは、板前の「ぼり」です!
ぼくは2016年の8月より「板前修業」として働いている料亭を退職し、フリーランスとして独立する道を選びました。
板前を志した時点での「成功図」として捉える未来が
- 雇われの身の料理長
- 独立して店を構える
の2択しかないという視野の狭さである事には何の疑問も持ってこなかった。
そして「独立して成功する」という夢に向かってがむしゃらにやってきたのが今までの現状。
でも本当はもっともっと無数に板前の「選ぶ道」があっていいのだと思う。
板前が渋谷のライブハウスで天ぷらを提供したっていいし、
お祭りの屋台で「寄せ鍋」を提供したって全然いいんだ。
それを板前として邪道だと言われるのなら僕は邪の道を行く。今までに「板前」が辿ってきた道が全てじゃないと僕は証明したい。
引用元:
板前が描く将来図があまりにも狭い現実を打破したい。本当にその一心です。
この心意気を元に現場の料理長、店長、を次々と「熱く語る」という必殺技を使い説き伏せてきたにも関わらず「社長」という最大の関門で分殺でぶっ倒された経緯をここに書き記します。
社長の先制攻撃、クリティカルヒット。
店長の方からあらかじめ、ある程度の僕の意向を社長に伝えておいて頂いた上で、社長、店長、僕の3人で面談を行う時間を確保して頂きました。
僕は料理長、店長、の時と同じパターンで「熱く語る」戦法の1点張りでその場に向かった。
いざ客間に入るとなんともない表情で僕を待ち構えていた社長。
普段慣れない正座での対話。
ぼくは社長がどこまで知っているのか、何を考えているのか。
何の情報の掴めないままに面談が始まり、まず社長からの先制の一言。
社長「独立するっていうのは応援したいんだけど、実際の事業計画ってどんな感じなの?」
ぼりの心中(あ、知ってた。予定と違う。肯定から入った。ほんとは引き止める社長を振り切るみたいな想定だった)
深い説明をするつもりじゃなかったぼくの頭の中は真っ白。しかしそこから精一杯、その場で伝える構成を組み立てた。
ぼり「あ、はい…出張調理やwebメディアにおいてのレシピの拡散や広告媒体になっていくつもりです。」
社長「開業における出資元や固定客の見込みはあるの?」
ぼりの心中(出資元、固定客、)
ぼり「これから見つけていこうかと」
社長「え…スタートアップの準備それだけ?大丈夫?背中は押してあげたいけど、あまりにも雲を掴むような話にしか聞こえないよ?今聞いた感じだと、正直「甘い」んじゃないかな…」
ぼり「はい(震声)」
ぼりの心の声(予定と違う。っていうか具体性ないな俺。てか、足しびれた)
こんな質疑応答を繰り返す事2、3回。もはや尋問でしかなかった。
社長「せめて第三者にプレゼンできるようになってからじゃないと具体性がなさすぎるから、僕(経営者、出資者)の目線で言わせてもらったら、まず出資はしませんね」
ぼり「自分でも明確に今後の展望を言葉にして表現できない自分にびっくりしました。プレゼンできるようになったら出直してきます」
社長「それがいいですね。」
ぼり「お時間頂きましてありがとうございました」
この間、約5分。
まさに「ぐぅの音も出ない」ような状況まで冷静に追い込まれた僕は、畳の目を見つめながらその場を後にしました。
いや、後にもできなかった。
慣れない正座に完全に足の全ての感覚を持っていかれた僕は、ただただその場にひれ伏す「敗者」の姿そのものだった。
板前のこんな無様な姿はなかなか見る事はできないと我ながら思う。
対話終了。
明るみになった自分の「曖昧さ」
正直、今の職場において現場スタッフが人手不足であるのは、現場に立つ僕自身がなにより理解できていたので「引き止める方向」で話が進むのは明確でした。
それは前提の上で押し切るつもりだったので、「身勝手だ」とか「給料」「待遇」の話は全てはねのけるつもりの僕でしたが、自分自身のこれからの展望を「口にして説明する事ができない」という具体性のなさに絶望してしまいました。
目の前にいる人間一人に、これからの活動内容も説明できないような人間のなにがフリーランスだ!という事で、下唇をちぎれる程に噛み締めながらのまさに完敗。
来月、社長に再挑戦して「今後の展望」をプレゼンします!
今回、正直「うるせー!!!」といって面談の場を飛び出してそのまま会社を辞めるという選択肢もあったのですが、自分の心中に生まれた「モヤモヤ」を解消せずに現状から逃げ出すのは性に合わないという事で、来月再び社長と面談を行い「会社を辞めて独立する為のプレゼン」を行います!
「会社を辞める為のプレゼンを社長に行う」という頭の狂った内容だとは重々承知の上ですが、付き合ってくださる社長に感謝して再挑戦させていただきます。
ここで僕の中での決め事を先に記しておきます。
- 自分の中にしっかりとした軸を持つ
- 大事なのは理解される事ではなく僕自身が言い切る事ができるかどうか
- 辞める事を「ケンカ腰」ではない形で円満に決定する
そもそも「納得して頂けるかどうか」ではなく「自分自身に迷いがないのか」が大切。
自分の軸を持って言い切れた時は社長目線での納得がなくとも、僕は振り向く事なく前に進む事ができるので「自分の意思」を確かめる為にもプレゼンを行いたいと思います。
あと、円満に退社する事で今後何かの機会で「取引先」として僕との関係を続けてくれたらめっちゃ嬉しいので。
4年も修業したお店にはやっぱり愛着がありますから。
まとめ
と、いう事でここまで超個人的な内容を読んでくださってありがとうございました!
自分の夢に具体性を持たせる為の大切な1つのステップとして、しっかりと向き合っていこうと思います!
以上、ぼりでした!