飲み会で喋ってることを、YouTubeでもラジオでもブログでも、なんでもいいから未来に残したい。そんな個人的な想いからはじめたこの企画。
飲み会のときの話ってすごい楽しいのに、翌日には記憶がほぼなくなってる。(老化・飲み過ぎ)
でも、いつも行動のきっかけは飲み会での友達との対話から生まれてきた。
「未来の話」も好き、だけど”その人としか”できない「思い出話」も大好き。
ざっくりこんな想いを大切に、10年後の思い出話のためのタイムカプセルラジオ「すぽちゅにてぃ」第4回。
今回はオレンジさん(小松一輝)と。リバ邸で2025年夏にOPENした山梨県河口湖の一棟宿undoに向かう車内収録。
当ブログ記事は対談としての書き起こしになります。実際の音源はこちらにて
もくじ
- 「ホームレスから始まったシェアハウス人生」——オレンジさんの略歴
- 「120人の巨大シェアハウス、SHOMOKITAカレッジ」——仕組みで生まれるコミュニケーション
- 「期限を意識した時から人は本気になる」 ——SHOMOKITAカレッジとぼりちゅに邸との共通点
- 「シェアハウスは疲れる、でも楽しい」——面倒ごとの中にある価値
- 「管理人は招く側だからアドバンテージがある」——住民と管理人の違い
- 「シェアハウスは不動産投資じゃなくてコミュニティ運営」——コミュマネってなんぞ?
- 「価値を提供しようとすると良くない」——感情を共有できれば十分なコミュニティの価値
- 「文化は作ってよくて、ルールを作ったらダメ」——余白をデザインする
- おわりに——シェアハウス生活がくれたもの。
「ホームレスから始まったシェアハウス人生」——オレンジさんの略歴
ぼり:ぼりです、株式会社リバ邸っていうシェアハウス運営会社の役員8年目です。
もともとは三軒茶屋でハイパーリバ邸っていうシェアハウスの管理人を7年ほどやってました。
で、シェアハウス運営のきっかけとなったのが、ブログのオンラインサロン「ブログカレッジ」でブログを始めたことからで。
八木さんのサイトに残ってた!引用:八木仁平公式サイト今回はそのブロガー時代からのお付き合いで、友人であり先輩であるオレンジさんと対談します。
オレンジさん:オレンジです。時系列で言っていった方がわかりやすいですかね。
10年ぐらい前の話から順番にやっていくと、ヤるサロンっていうオンラインサロンがあって。
これも残ってた!引用:ヤるサロンぼり:最低な名前ですよね、カタカナの「ヤ」ですから(笑)。
オレンジさん:変な意味じゃなくて、真面目な意味でヤる(頑張る)サロンなんですけどね(笑)。
20代とかの若い子たちが集まって、フリーランスだとか、パラレルワーカーだとか、会社に勤めてっていう以外のところで、
何か自分のやりたいことを模索しているような人たちの集まるコミュニティがあって。
そこがぼりさんとの繋がりでいうと結構近いですよね。
ぼり:ぼくはヤるサロンには入ってなかったけど、ヤるハウスっていうシェアハウスがあって。
ヤるハウスリビング/引用:ヤるサロンオレンジさん:これも最低な名前ですけど、まあ真面目な意味でヤるハウス。
頑張る人たちの住む家で、リバ邸と一緒に「ヤるサロン×リバ邸」みたいなコラボのシェアハウスでしたね。
このシェアハウスを立ち上げ時に一番最初に「住みたいです」って手を上げたら管理人になったっていう感じでした。
ぼり:その時オレンジさんって無職だったんですよね?
オレンジさん:そう。ちょっと体調不良で会社を辞めて無職で。
実は住むところがなかったので、いろんなところを転々としてたんですよ。
最初は代々木公園に住んでて。
ぼり:え、無職&ホームレスだったんです?
オレンジさん:ちゃんとホームレスしてました。
ただまあ実際にはホームレスあんまり長続きしなくて。
無職で暇だから、毎晩誰かと飲みに行く約束をするんですよ。
ただ、別にホームレスだけどお金がなかったわけじゃなくて。
無職の人って不動産屋行っても部屋借りれないじゃないですか。
ぼり:確かに審査キツいですし。
オレンジさん:そうそう。で、毎晩いろんな昔の懐かしい友達と飲みに行く約束をするんですよね。
そうすると「最近何してんの?」ってなって、「実は無職なんだよね」って言うと大体奢ってもらえるってことがわかって笑
ぼり:確かに、それはぼくも奢ると思います笑
オレンジさん:で、まあそういう生活をずっとしてた時に、ヤるサロンだったりヤるハウスみたいなのが始まって、ちょうどタイミングよくそこのコミュニティに入っていったと。
で、ヤるハウスに住んでからも無職は継続してたから、ずっと誰かと飲みに行くっていうことをやってたんですよ。
で、とある日にとある会社の社長の人と飲みに行く日があって、。
そこで意気投合して、その人の会社に就職した。それが今の会社です。
ぼり:へー、なるほど。
オレンジさん:で、ちゃんと就職したんですけど、通勤に1時間ぐらいかかっちゃったから、その会社の近くに引っ越そうと思って。
それでヤるハウスを退去してアパートに一人暮らししたんですけど、会社の近くに引っ越したまでは便利なんですよ。歩いて会社行けるから。
でも、結局アパート暮らしって、家に帰ってきて一人っていうのはまあ面白くない。
ぼり:一人暮らし、面白くないですよね。
オレンジさん:ですね。一人暮らしって楽なんです。誰にも気を遣わなくていいから。でも本当に面白くない。
そこでやっぱりコミュニティ欲しいなって思ってたんですよね。
何年かはそのまま一人暮らしだったけど、「またシェアハウスやりたいな」みたいな気持ちだった時に、リバ邸西八王子の立ち上げの話をぼりさんから聞いて。
ぼり:そのタイミングでリバ邸西八王子になるんですね。
オレンジさん:そう。ぼりさんから「西八王子の物件あるよ」っていう話をもらって、すぐ「行きたいです」って言いましたよね。
ぼり:確かに、判断早かったですね。
あれ、ぼくがやってたハイパーリバ邸の住民になろうかなるまいか考えてた子の、実家のおばあちゃんの家だったんですよね。
オレンジさん:そうですね。おばあちゃんの家が空き家になるんでっていうことで、そこを活用したいっていう話で。
ぼり:リバ邸西八王子って最終的に何年運営したんでしたっけ?
オレンジさん:3年ですね。物件の取り壊しが理由で閉鎖しちゃったので今はもうやってないんですけど。
「120人の巨大シェアハウス、SHOMOKITAカレッジ」——仕組みで生まれるコミュニケーション
オレンジさん:ぼくはリバ邸西八王子のシェアハウスに住みながら運営をしてたから、西八王子のシェアハウスがなくなる=自分の住む家もなくなるということなんで。
またホームレスに戻るわけにもいかないので、その次に住んだのがSHIMOKITAカレッジという今住んでるシェアハウスです。
ぼり:でも今はもう信用もあるから、別に一人暮らしって選択肢も取れたわけですよね?
オレンジさん:そう。むしろSHOMOKITAカレッジはちゃんと収入ないと入れないです。ちゃんと審査がある。
ぼり:俺ダメかもしれない(笑)。
オレンジさん:SHOMOKITAカレッジは120人住んでる巨大シェアハウスで、学生が多いんですよ。
だからまあシェアハウスというか学生寮みたいなイメージの方が近いかもしれないですけど、まあとはいえ社会人も住んでて。
高校生・大学生・社会人の割合が大体1対6対3ぐらい。学生7割、社会人3割みたいな。
ぼり:おぉ、じゃあ120人いて80〜90人ぐらいが学生ですね。
オレンジさん:はい。っていう若い子ばっかりの中に40歳の私がこう住んでるという。最年長ですけどね。笑
ぼり:へー、最年長なんですね。
オレンジさん:はい。でもまあみんな対等に受け入れてくれる優しいみんなが住んでるんで。
SHOMOKITAカレッジは居住期間が基本的には2年間で、期限が限られていることで長老を作らないみたいな。
ぼり:それめちゃくちゃ大事ですね。
オレンジさん:私は去年から住んでいるから、来年の3月には退去しなきゃいけないっていうプログラムになってるんですね。
で、これの仕組みもアメリカの学生寮を参考にして作られていて。
日本の大学ってあんまり学生寮ないと思うんですけど、学生寮があったとしてもちょっと雰囲気が違っていて。
アメリカの大学に留学とかに行くと、学生寮の価値ってすごくあって。
その大学での学びももちろん大事なんですけど、学生寮でのその学生同士のコミュニケーションの中から生まれるものとか、その中での学びっていうのがかなり価値のあるものとされているんです。
だからアメリカの大学の近くに実家がある人とかもあえて学生寮に住むし、めちゃくちゃ金持ちの子供とかも学生寮に住みます。
ぼり:一人暮らし余裕でできる子でも。
オレンジさん:そう。それがアメリカの大学の学生寮で、それを日本にも作りたいっていうので作られたのがSHIMOKITAカレッジですね。
かなりコミュニケーションが活発に起こるよう設計されてるなと。
私も建築の仕事をしてるから、作りとしてそういう設計がされてるなっていうところは各所に見られます。
ぼり:確かに、あそこSHOMOKITAカレッジ入った瞬間、まずリビングですもんね。
玄関入ったらまずリビングオレンジさん:そう。だから共有部を通らないと自室に帰れない。あとは食堂があって、平日の朝と夜は食事が出るんですね。
管理栄養士さんが考えてくれたメニューで、結構ちゃんと美味しくて、ちゃんとボリュームもあってみたいな食事が出るんですけど。
家賃に平日朝晩の食事が含まれてるらしいその時間になったらみんなちゃんとご飯を食べに来るんですよ。
だからそこで人が自然と集まってコミュニケーションが起こる。
ぼり:各階にもラウンジがありましたね。
オレンジさん:あった。各階エレベーターとか階段を出たところにも。だから人が通る。
ある意味、今日ちょっと気分落ち込んでて、あんまり人と会いたくないんだよなみたいな日はちょっと辛い日もあるかもしれない——
ぼり:なるほど。
オレンジさん:けどまあそれはもうわざとそういう風に設計がされてるというようなところで、とにかくコミュニケーションは活発で。
120人住んでるけど全員顔と名前は知ってるし、とにかく喋るのが好きな人たちが多い。
「期限を意識した時から人は本気になる」
——SHOMOKITAカレッジとぼりちゅに邸との共通点
ぼり:ぼくが能登でやってたシェアハウス「ぼりちゅに邸」が、入居期間を最大3ヶ月で入居日に退去日決めるってルールでやってたんですよ。
で、入居者は入居のタイミングでその最大3ヶ月の間に何をできるようになるかを決める。
そこ、SHIMOKITAカレッジとめちゃくちゃ繋がるなって思って。
オレンジさん:なるほど。
ぼり:で、SHOMOKITAカレッジの2年より全然短いけど人って本当にフルコミットしたら3ヶ月で変われるなっていうのを思ってたんですよ。
これぼくが実体験で。ハイパーリバ邸から一時期離れてライターとして稼ぐって決めた時期があって、本当に振り切ったら2ヶ月目くらいからもう成果出てて、3ヶ月ぐらいで染み付くんですよ。
っていうのが1個あったので、それめちゃくちゃわかるなって思った。
ぼり:あとコミュニケーション起こる仕組みっていうのも、すごい素敵だなと思ったんですけど。
家でいつも通りの生活をしてても新しいことって思いつかないんですよね。
ぼくだけかわかんないですけど、一人暮らししてたら自分のやること・やるべきことに集中はできる。
けど「何か次新しいこと始めよう」って思う時って絶対に外発的要因なんですよ。
オレンジさん:たしかにそうかも。
ぼり:で、ぼくの場合は大体飲み会なんです。
飲み会の時に「これやろう、面白そうじゃん」って言ったのを、後に引けなくなってとりあえずやっちゃったら面白かったり、ちょっと友達が「いいね」って言ってくれたりしたから続けれて。
飲み会でシェアハウス立ち上げは決まったし、唐揚げがぼくの代名詞になったのも、全部飲み会がきっかけでした。
で、今ぼくはもう奥さんと住んでるんで、外発的な要因がないんですよ。
だから「ラジオ収録しようよ」っていう言い訳で人と話す機会作ってるとこもあります。
だから、オレンジさんが一人暮らしが面白くないから改めてシェアハウス選んでるっていうのは、なんかわかるなというか、自然な判断なんだろうなと思って。
オレンジさん:なるほど。確かに面白いからシェアハウスに住んでるだけで、実は私自身シェアハウス生活はあんまり向いてないんじゃないかなって思ってるんですよ。
ぼり:えっ。
オレンジさん:一人で住んでる方が楽です、普通に。
「シェアハウスは疲れる、でも楽しい」——面倒ごとの中にある価値
ぼり:そこはちょっと意外でした。オレンジさんはシェアハウスの全てが好きなのかなって思ってました。
オレンジさん:一昨日ぐらいに、SHIMOKITAカレッジの住民が大型バスを貸し切ってバスパーティーを開催したんですよ。
ぼり:めちゃくちゃパリピ。
オレンジさん:ですね、バスの中で音楽かけまくってクラブみたいに踊りまくってみたいなやつをやったんだけど。
そういったのは本当はあまり好きじゃない。でも、シェアハウス住民と行くから楽しいってだけなんですよね。
ぼり:ちょっとパワー使いますもんね。
オレンジさん:そう、疲れる。で、シェアハウスに住んでること自体も常に人と会うから疲れる。
私の基本的性質は人といるのが疲れるんです。でもやっぱり「想定外」適度にあった方が楽しいんですよね。
ぼり:わかるかもしれません。
オレンジさん:まあでも今のシェアハウスでも自室は個室なんで最悪引きこもれるから、「今日は人と過ごすかどうか」を選べるのが良いところかなと。
食事の時もリビングでみんな集まって喋って食事とりますけど、喋りたくない人はカウンター席の方行って窓を向きながら食べてる人もいるんですよ。YouTube見ながら。
ぼり:いいっすね。
オレンジさん:で、そういう人にはあえて誰も声かけないです。今日はそういう気分の人なんだなって。
ぼり:いいっすね。
オレンジさん:だから別に逃げ場がないわけではないし。
あと、食事が出るのめっちゃいいなと思ったのは「ちょっと今日気分下がってるから、一人暮らしだったらもう何も食べなくていいかな、今日このまま寝ちゃおう」みたいな日もあると思うんですけど。
食事が出るってなると、意地でも飯を消費しなきゃもったいないみたいな気持ちもあって。
ぼり:家賃に含まれてるんですもんね。
オレンジさん:そうそう。なので、とりあえず食べるんですよね。しかもそれなりに美味しいご飯だから、食べるとなんか元気出るんですよ。食事って本当大事ですよね。
ぼり:確かに、テンション下がってる時に飯食うだけで元気になりますもんね。
オレンジさん:そう。食うだけでいいんですよ。嫌なことちょっと忘れるし。
ぼり:なるほど。
オレンジさん:一回一人暮らし挟んだっていうのが、また改めてのなんか——なくなったからこそ気づいたみたいなのはあったかもしれないですね。
「管理人は招く側だからアドバンテージがある」——住民と管理人の違い
旧リバ邸西八王子ぼり:俺、今オレンジさんの最初の方の話聞いてて思ったんですけど。ぼく、誰かが管理人をしてるシェアハウス住んだことないんですよ。
ハイパーリバ邸もぼりちゅに邸もホワイトキャビンも全部管理人になったんです。
だからオレンジさんって、ヤるハウスの住民もやって西八王子の管理人もやって、そこからまたSHIMOKITAカレッジの住民になったんですよね。
オレンジさんみたいに、住民の立場も管理人の立場も経験してる人、けっこう珍しいですね。
オレンジさん:確かに。
ぼり:住民と管理人どっちが楽しかったですか?
オレンジさん:(誰かが管理人をしてるシェアハウスの)住民はね、楽よ。
ぼり:ですよね笑
オレンジさん:めっちゃ楽。安心感あるし、伸び伸びとしてられる。
ぼり:管理人は常に7割ぐらいの気持ちでリビングの空気とかをちょっと後ろから見てますもんね。
オレンジさん:だけどね、楽しいのはどっちだろうね。まあどっちも楽しいけどジャンルが違う。
住民でいれば手放しで楽しめる、管理人は大変だけど、一から全てやるのはやっぱ楽しいなって思います。
だからそれで言うとケースバイケースですよね。本当大変なんですよ、コミュニティ運営するって。
ぼり:そっすよね。
オレンジさん:でも変な言い方ですけど、シェアハウスって待ってても面白いことが起こるんですよね。予測してないことが起こるんですよね。本当に起こる。
ぼり:わかります、本当に起こりますよね。
オレンジさん:で、私が管理人してるシェアハウスで、私のSNS投稿を見て遊びに来てくれる子って、少なくとも興味がある状態で来てくれるじゃないですか。
ぼり:確かに、そもそも興味持ってるから連絡くれるんですもんね。
オレンジさん:そう、それがとても良かった。ある程度私の発信を見て「こんな想いを持って運営してるシェアハウスオーナーさんなんだな」って思って遊びに来てくれるから。
実際に遊びに来てくれた人は前提が「おじゃまします」だし、私は「いらっしゃい」なので、スタート地点から招く側になれるって、すごいアドバンテージだなって思います。
旧リバ邸西八王子リビング「シェアハウスは不動産投資じゃなくてコミュニティ運営」——コミュマネってなんぞ?
オレンジさん:シェアハウス経営を「不動産投資」なのかなって思ってる人結構いると思ってて。
ぼり:確かによくいますね。
オレンジさん:シェアハウスができるような物件があって、「民泊でもいいんだけど、シェアハウスもやってみたいな」みたいな人たまにいるんですよ。
毎回「シェアハウス運営は本当に大変だよ」って伝えてます笑
ぼり:そうですね。そういった方って視点が不動産投資で入ってると思うんですよね。普通に一軒家で貸すよりも利回りが高くなるから、みたいな。
オレンジさん:コミュニティ運営がしたいからシェアハウスをやるっていうんだったら、まあチャレンジしてもいいかなと思うけど。不動産的な視点でシェアハウスは多分やめといた方がいいですよね
ぼり:ですね。不動産投資ってそれだけで見れば、コミュニティとは一番かけ離れてて。貸してるだけでお金が入ってくる仕組みだから一番面倒くさいもの排除したい人がやるもんですもんね。
オレンジさん:ですね、だからやっぱりシェアハウス運営=コミュニティ運営ですよね。
ぼり:そうですね。あ、何年前かな。4〜5年前だと思うんですけど、急にコミュニティマネージャーっていう仕事が出現しましたよね。
オレンジさん:あ〜、確かに出現しましたよね。
ぼり:最初、すっげー気持ち悪いなと思ってたんですよ。
オレンジさん:そうなんだ笑
ぼり:コミュニティ運営なんて本当にしたい人が半分趣味でやるようなことなのに、仕事として役割で誰かが任せられてできるはずがない。
それってコミュニティを仕組みにしようとしてるってことだから。
オレンジさん:なるほどね。
ぼり:そんなの無理無理無理!!って思ったんですよ。
ただ、実際そのコミュニティマネージャーそ本当に仕事にしたい人とか、世の中に広めたい人が存在して。
実際コミュニティマネージャーっていう人に会ったこともあって、本当に思い持ってやってる人とか、めんどくさいことが好きな人が肩書きとして名乗るパターンもあったんですよね
最終的に嫌悪感というか生理的に無理ではなくなったんですけど、すごい違和感あったんですよね、あれ。
オレンジさん:なるほどね。職業だもんね。
ぼり:一般的な職場とかにも極端な話、コミュニティマネージャーみたいな人いません?
なんとなくどの部署とも繋がってて「あの人に話通したらなんか上手くいく」みたいな人。
オレンジさん:あー、はいはいはい。
ぼり:そーゆー人に役職つかないじゃないですか。ぼく、あーゆーことできる人がシェアハウス管理人に向いてると思ってるんですよ。
だから、そういう人に急に役職つけちゃったら違うなって思っちゃうんですよね〜。考え方古いのかな。
「価値を提供しようとすると良くない」——感情を共有できれば十分なコミュニティの価値
オレンジさん:SHOMOKITAカレッジの中でも、120人住んでるから、グラデーションがあって。
全然ただ家として住んでるぐらいの人もいなくはないんですよ。
で一方では、自分のやりたいことをプロジェクトとして挑戦してるみたいな人もいる。
自分のビジネスを展開するためにアフリカに行ってきましたみたいな大学生とかもいるし。
犬のワンちゃんの何かを作って、このプロダクトを作って実験しながら研究してるんですみたいな人もいるし、いろんな人がいるけど。
自分の活動をしてる人たち同士が集まるコミュニティをSHOMOKITAカレッジの中で作ったんですよ。
ぼり:めっちゃいいじゃないですか。
オレンジさん:や、で、作ったんだけど、いざ作るとなるとちゃんと作らなきゃいけないのかなと思って。
別にお金が発生してる訳でもなかったんですけど、せっかくやるからには価値を持って帰ってほしいなって思って。
その人たちの活動をサポートするために「月1で活動報告会をしましょう」とかそういう仕組みを作ろうとしちゃったんですよね。
ぼり:あ〜、なるほど。企画者として企画を作り込んでいったってことですね。
オレンジさん:そうなんですよ。
もちろん助けを求めてる人にはサポートするっていうスタンスは大事だと思うんですけど、求めてないのにこっちから与えるみたいなのは違ったなと思って。
まあこれも実際やってみたから違ったなって思えたことだから、やったことはまあ良かったのかなって思ってますけど
ちょっとそのやり方が違ったかなっていうのは勉強になったなっていう風に思っていて。
コミュニティって楽しむ人は勝手に楽しむので、ただただそこにあれば、それでいいのかなっていう気がしてる。
で、それは昔あってヤるサロンとか、極論クズサロンとかだったんじゃないかなってちょっと思ってるんですよね。
クズを自認する人が集まるクズサロンぼり:クズの意識を共有できるところがあればそれで良かったですもんね。
オレンジさん:そう、ただそこにあればいい。そこで毎週「クズエピソード発表会」とかやってたらしんどいですもんね。
ぼり:別にそういうのいらないですよね。
オレンジさん:ヤるサロンにしても別にセミナーとかそういうことをやらなくても良かったとさえ思っていて。
大事なのはどちらかというと、そのセミナーの後の懇親会だったり、飲み会で深夜遅くまで喋るみたいな、そういうところが大事なんじゃないかなと思って。
だって個々人それぞれでやってることが違うじゃないですか。
だから「みんな頑張ってるんだな〜」みたいなのが共有できれば、自分も頑張ろうって思えるんじゃないかな。
ぼり:めちゃくちゃわかる気がします。
そういうのも自発的に自分が頑張ろうって思うことが大事。あくまで自発的に。
人から強制されてやるとかでやる気起こるわけないし。やっぱりその自分から自発的にやろうって思うことが大事で
それを思うために、仲間がいるっていうことがいいんだなって思ったので。
オレンジさん:なんか意識高いことを目指してはいる場所であっても、そのコミュニティで意識高いことをする必要ないのかなって思います。
ぼり:ぼく、コミュニティがあって一番助かったのは、ハイパーリバ邸の創業初期なんですよ。
個人事業主成り立てのメンバーが7人集まってて。
なので、そもそもみんな請求書とか作ったことなかったんですよ。初めてライター案件もらえたとかそんな感じなので
で、みんな一喜一憂してるんです。
あんちゃみたいにTHEプロブロガーになってる子もいたけど、ぼくはその時ブログで稼げてるのは2,000円とかだったんですよ。
なので全然稼ぎはなかったんですけど、そこに優劣がなくて。
「怖いよね」「来年どうしてるんだろうね」って共有できたことが一番助かったんですよ。
オレンジさん:不安を共有できる場所があるっていいですね。
ぼり:はい。自分と同じく「心細い」って思ってる人がいるんだなって思えるのって、何も解決はしないけどすごく助かったんです。
これが会社員の中で一人だけ副業始めてる、みたいな立場だったら誰にも現状喋れなくて、ただただ「俺って変なのかな」とか思うしかなかったと思うので。
当たり前に挑戦してる人が横にいるっていうのがすごい助けになったんですよね。
オレンジさん:いいですね、大切。
「文化は作ってよくて、ルールを作ったらダメ」——余白をデザインする
ぼり:あ、たださっきのオレンジさんの失敗談の「提供しすぎてもダメ」みたいな話に近そうなんですけど。
シェアハウス7年運営してきて思ってたのですが、文化は作ってよくて、ルールを作ったらダメだなと思ったんですよ。
文化って言うとちょっと重たいんですけど「うちのシェアハウスってこういうとこだよね」っていう文化(目的・在り方)を、一番噛み砕いて最終的に出来上がるのがルール(手段)だと思うんですよ。
だから多分そのSHOMOKITAカレッジだったら、2年しか住んじゃいけないのは「長老作らないため」みたいなのも文化があってこそだと思うんですよね。
ハイパーリバ邸でもそーゆーコンセプトみたいなものは作ってたんですよね。「最近入居した人が一番偉い」みたいな。
オレンジさん:あー、いいですね、それ。
ぼり:シェアハウス入居者ってみんな平等なはずなのに、長く住んでる人がのさばってるとやっぱりお局が出来上がっちゃうんですよね。
で、モテアマスとかが多分まさに文化作りで上手くて、ルールがない。
ただし「モテアマスってこういうところだから、冷蔵庫に物を入れといたらみんな食うよね」みたいな。「だって人生シェアしてんだから」みたいな。
そういった文化がしっかりしてたら、多分ルールがいらなくなる。
でも提供側はやっぱりちゃんとしなきゃと思って制度を作っちゃうのかなって。
友達のシェアハウス運営者の子がTwitterかなんかで言ってたんですけど
「余白をデザインするのが一番難しいけど、一番大事」って言ってて。
どれだけ住民が「こんなことやってみてもいいかな」とかって思える空間を作れるか。
運営者が「これやろうぜ」って言った瞬間にトップダウンになっちゃうから、自発性と真逆なとこに行っちゃうので。
「これやってみようかな」「やってもいいのかな」が出てくる空気にするとか、そういうとこだけ気にできてたらもう十分なのかなって思います。
おわりに——シェアハウス生活がくれたもの。
2026年某日、河口湖undoに向かう車内にて。
ホームレスから始まったシェアハウス人生、ヤるサロン、ヤるハウス、西八王子、SHOMOKITAカレッジ
10年間のシェアハウス遍歴。そして「シェアハウスは疲れるけど楽しい」という結論。
「文化は作ってよくて、ルールを作ったらダメ」
「価値を提供しようとしても良くない、感情を共有できることだけで十分」
シェアハウスは不動産経営じゃなくてコミュニティ運営。コミュニティマネージャーは職業じゃなくて在り方。
一人暮らしは楽だけど、物足りない。その物足りなさの正体は、予定調和な生活に近づいていくから。
シェアハウスは疲れるけど、待ってるだけで驚きをくれていたことに気づいた。
10年後にこれを聞いた時に、「あの頃そんなこと考えてたか〜」って思い返すのがとても楽しみ。
すぽちゅにてぃ、vol.4でした。
ちゅに!




