ぼりの板前時代

料理人の「まかない」は絶品じゃなくていい。下積み時代に先輩から見られる3つの事。

こんにちは、板前歴6年の「ぼり」です!

料理人の世界とは関係がなく、一般の方でも耳にした事があるであろう「まかない」。

今回は、料理人の見習いの誰もが通るこの道の意外と知られていない重要性について説明します。

まかないとは?

まかないとはお客さんに出す料理ではなく料理人が自分たちの為に作る料理で

野菜の切れ端や、肉や魚のお客さんには提供しないような部位などを創意工夫して

お金を極力かけずに作る料理の事です。

最近はあまりみなくなりましたが「まかない」を商品のフレーズとしてうたって商品化する飲食店を見かける事がよくありましたが、9割嘘です。

まかないだから脱力した感じに作っていますがどの店もしっかりと、一商品として仕上げています。

今回伝えたいのは実際、日の目をみる事のないまかないとは料理人の目線ではどう見られているのかという事 。

まかないで見られている3つのこと

立派なまかないかどうかというのは商品を見る目とは全然違います。

では一体どんなまかないが立派なのか。3つの視点でお伝えします。

「味」→美味しいかどうか

これはもちろんのことですよね。まかない料理はとにかく残り物を使った上でおいしければいいので和、洋、中に限らず素材を活かした料理ができるかが試されます。

また、忙しかろうとお客様に出すものでもなかろうと、美味しい料理を作れない若手がお店で出す料理を作らせてもらえるはずがありません。当然のことですね。

「スピード」→要領よくまかないを作れているか

従業員につくるあり合わせの料理ですらテキパキ作れないのであれば当然お客様に出す料理も任せられません。

と、言うのも料理は味と同じくらい、時には味以上に「温度」が大切です。

ぬるい味噌汁、熱々じゃない焼き魚、常温のお刺身。

どれもおいしさは半減以上のダメージを負います。

科学に実証されていますが人間の味覚は30度前後の体温との差を好むのでこれは無視できません。だからこそまかない料理では段取り力が問われます。

主婦の方なら分かると思いますが、メインディッシュが完成した時点で食卓に箸や飲み物、またその他の副菜が用意されていなければせっかくアツアツに仕上げたその料理もご飯を茶碗に盛る間に冷めてしまい、みるみる内に価値がさがります。

そうして「大して感動出来ない料理」が完成してします。

これの拡大版で、まかない料理は調理場スタッフ全員分の調理になるので多い時は10人分程の1食を担当することとなります。

10人分の調理を思いつきでやろうと思ったら、経験上でいうと恐らく1時間近くの時間を要します。

この時間をいかに短くするか。完成した時点でどれだけすべての料理の「おいしい」状態が保たれているか。

味付けはクックパッドでも見れば不味くないものも作れるでしょうが要領についてはそうはいきません。

食べてくださるお客様のため、まかないにおいては先輩方のため、どれだけ頭の中で段取りがイメージされているか、おいしい状態で提供できるかが何より大事だということ。

「姿勢」→ 創意工夫されたまかないか

「 限られた条件下の中でどれだけ美味しい料理をつくる努力ができているか」これが1番大事かもしれません。

 愛のこもった料理は美味しいとはよくいったもので やっつけで作った料理は盛り付けや味付けなど、 どれだけレシピ通りに作られた料理でもなにかもの足りない。

まとめ

まかない1食といえどその料理に気合を入れる見習いの人は 手抜きをしないのでやっぱり成長は早いように思えます。

逆に「このくらいでいいや」感もしっかり伝わるので、そんなまかないに出会った時は残念な気持ちにもなります。

そしてそれは「まかない」に限った事ではなく日頃の外食や 普段受けるサービスにも共通するのではないかと思います。

 思いやりのある行動をとる。

それが伝われば料理はきっとおいしいし、サービスは気持ちがいい。

以上、ぼりでした!